BP統計

石油生産の途絶や世界経済の状況変化の中、 世界のエネルギー・システムは強さを示す

2014年6月16日
BP p.l.c.(ビー・ピー・ピーエルシー)
本日、世界石油会議モスクワ大会で発表された『BP世界エネルギー統計2014』は、世界のエネルギー事情が2013年の世界情勢を広く反映していたことを明らかにしています。世界の経済的パフォーマンスに差が生じつつあること、地政学的な不確実性、政府や市場が担う適切な役割について議論が進行していること、これらすべてがBP統計のデータに表れています。世界のエネルギー需要は2013年に加速しましたが、世界経済の低迷を反映し、需要増は過去の平均水準をやや下回ったままの2.3%となりました。しかし、こうした世界情勢のなかで、エネルギー消費における変化は世界の経済動向の変化をそのまま反映していました。

新興経済国のエネルギー消費は、中国の成長鈍化に引きずられ、長期的な平均伸び率を下回る3.1%の伸びとなりました。しかし、経済が成熟した経済協力開発機構(OECD)諸国のエネルギー消費は過去の平均水準を上回る1.2%の伸びとなりました。これはもっぱら米国の好調な伸びによるものです。その結果、OECD諸国と非OECD諸国の差は、2000年以降見られないレベルにまで縮小しました。

それでもなお、新興経済国は引き続き世界のエネルギー需要の伸びの大半を占め、昨年の伸びの8割、過去10年間の伸びの100%近くを占めています。

『BPエネルギー統計2014』(年次発行で63回目の発行となる)でも、諸国における地政学的な出来事が2013年の石油生産に影響を及ぼし続けている様子が説明されています。例えばリビアですが、社会不安の再燃により、リビアは一国での生産量の落ち込みが最大となりました。しかし、こうした生産の途絶は、シェールなどのタイトな岩盤層からの原油生産に対する巨額の投資に牽引され、米国の生産量が大幅に増加したことで相殺されました。その結果、平均石油価格は、3年連続で1バレル当たり100ドルを上回るレベルではあるものの、いつになく安定した状態が続きました。

モスクワでの本日の統計発表において、BPグループ最高責任者のボブ・ダッドリーは次のように述べています。「今回のBP統計でも、変化する世界に適応する中で、柔軟性ある世界のエネルギー・システムの強さが示されています。2013年を通して見られた地政学的要因による深刻な原油生産の途絶は、他の場所で続く生産増により相殺されました。この事実は、新たな資源へのアクセスを通じてこうした新たな供給源を確保し続けること、市場と投資の刺激策、そして世界規模で新しい技術を適用することの重要性を強調しています」。

また、こうした事態の推移は、エネルギー供給を実現するにあたり、政策と市場原理のどちらも、欠かすことができない重要な要素であることも浮き彫りにしています。これについては、BPチーフ・エコノミストのクリストフ・ルールが次のように述べている通りです。「米国における巨額の投資は、シェールなどからの原油生産に対する有利な政策体制に刺激されて可能になったのです。これにより、米国は昨年、石油生産において世界最大の伸びを実現する結果となりました。実際、2013年における米国の石油生産量の伸び(日量110万バレルの伸び)は、年間の石油生産の伸びとしては世界最大の伸びの一つとなりました」。

米国以外でも、政策がエネルギーに及ぼす影響は、もともと生産量が少ない再生可能エネルギーにおける、継続的で堅調な伸びにも見られました。再生可能エネルギーは現在、世界全体のエネルギー生産量の5%を超え、バイオ燃料を含め、一次エネルギー消費量の3%近くを占めています。しかし、普及率が最高の地域、すなわち伸びが過去の平均水準を下回るヨーロッパの再生可能エネルギーの主要生産国では、低成長経済と緊縮財政に取り組む中で、高額補助金制度の維持という問題が浮上してきました。

エネルギー統計の主要ポイント:エネルギーの動向

世界の一次エネルギー消費は2013年に2.3%増加しました。これは2012年の伸び(+1.8%)を上回ったものの、10年間の平均伸び率2.5%を下回っています。

発電における石油以外のすべての化石燃料、原子力エネルギー、再生可能エネルギーはこれまでの平均水準を下回る伸び率となりました。北米を除くすべての地域で、伸び率は平均を下回りました。

石油は世界全体のエネルギー消費量の32.9%を占め、世界の主要な燃料であることに変わりありませんが、14年連続で市場シェアを失い、現在の市場シェアは、BPが統計を取り始めた1965年以来、再び最低となりました。

新興経済国は世界全体のエネルギー消費の伸びの80%を占めましたが、消費の伸び率はこれまでの平均を下回る3.1%となりました。OECD諸国の消費量はこれまでの平均伸び率を上回る1.2%の増加となりました。

米国におけるエネルギー消費量の堅調な伸び(+2.9%)は、OECD諸国におけるエネルギー消費の純増のすべてを占めました。欧州連合(EU)と日本のエネルギー消費量は、それぞれ、0.3%、0.6%の減少となりました。

石油

2013年のブレント原油スポット平均価格は2012年から1バレル当たり3.01ドル低下し、1バレル当たり108.66ドルとなりました。

世界全体の石油消費量は、過去の平均水準を若干上回る1.4%増、日量140万バレルの増加となりました。

非OECD諸国は、現在、世界全体の石油消費量の過半数(51%)を占めており、2013年も世界全体の石油消費量の純増は、すべてが非OECD諸国によるものでした。OECD諸国の石油消費量は0.4%の減少、過去8年間で7度目の減少となりました。

米国(+40万バレル/日)は、2013年における世界全体の石油消費の伸びに占める最大量を記録し、1999年以降初めて中国の消費量の伸び(+39万バレル/日)を上回りました。

世界全体の石油生産量は消費量の伸びと足並みがそろわず、わずかに日量56万バレルの伸び、つまり0.6%増となったにすぎません。米国(+110万バレル/日)は、世界最大の生産量の伸びを記録、年間生産量の伸びは2年連続で米国史上最大となりました。

米国は、石油輸出国機構(OPEC)以外の諸国における生産量の伸び、日量120万バレル(2002年以降最大の伸び)のうち、100%近くの96%を占め、生産量は史上最高の日量5,000万バレルに達しました。

世界の原油精製量の伸びは過去の平均水準を下回る日量39万バレルの増加、すなわち0.5%の増加となりました。非OECD諸国の原油精製量は日量73万バレル増加し、純増量の全てを非OECD諸国が占めています。

OECD諸国の原油精製量は、米国が精製油製品の純輸出量を引き続き増やすなか精製量が日量32万バレルの増加となったにもかかわらず、日量34万バレルの減少となりました。これは過去9年間で7度目の減少となります。

2013年の世界全体の石油取引量は、2.1%増、すなわち日量120万バレルの増加となりました。輸入国のなかでは、ヨーロッパと新興経済諸国の輸入量の伸びが米国と日本の輸入量の落ち込みを上回り相殺しました。

世界全体の石油確認埋蔵量は、2013年末現在で1兆6,879億バレルにまで増加しました。これは世界の生産量の53.3年分を優に上回ります。

天然ガス

世界の天然ガス消費量は、過去の平均伸び率2.6%を下回る、1.4%の伸びとなりました。一次エネルギーと同様に、天然ガスの消費量の伸びは、OECD諸国では過去の平均水準を上回る伸び(+1.8%)となり、非OECD諸国では過去の平均水準を下回る伸び(+1.1%)となりました。

消費量の伸びは、北米を除くすべての地域で過去の平均水準を下回りました。中国(+10.8%)および米国(+2.4%)が世界で最大の消費量の伸びを記録し、米中を合わせて世界全体の消費の伸びの81%を占めています。

インド(-12.2%)は世界最大の消費量の減少を記録しました。一方、EUの天然ガス消費量は1999年以降最低のレベルに落ち込みました。

世界全体では、天然ガスが一次エネルギー消費に占める割合は23.7%となりました。

世界の天然ガス生産量は1.1%増加しました。これは過去10年間の平均伸び率2.6%を大きく下回りました。

生産量の伸びは、ヨーロッパおよびユーラシアを除くすべての地域で、過去の平均水準を下回りました。米国(+1.3%)は引き続き世界最大の天然ガス生産国となりましたが、ロシア(+2.4%)と中国(+9.5%)は、2013年に米国を上回る生産量の伸びを記録しました。

世界の天然ガス取引量は2013年に1.8%増加しましたが、これは過去の平均伸び率5.2%を大きく下回っています。パイプライン経由の出荷量は2.3%伸びました。

世界のガス取引量に占める液化天然ガス(LNG)の割合はわずかに減少し、31.4%となりました。天然ガスの国際取引が世界全体の消費に占める割合は30.9%となりました。

世界の天然ガスの確認埋蔵量は185.7兆立法メートル(tcm)にまで増加しました。これは世界全体の生産量の54.8年分を優に上回ります。

その他の燃料

2013年の石炭消費量の伸びは、過去10年の平均伸び率3.9%を大きく下回る3%の伸びとなりましたが、それでも、化石燃料の中で最も急速に消費量が伸びています。

世界全体の一次エネルギー消費に石炭が占める割合は、1970年以来最高の30.1%に達しました。非OECD諸国の消費量は過去の平均水準を下回る3.7%の伸びとなりましたが、それでも世界全体の消費の伸びの89%を占めています。

世界全体の原子力発電量は0.9%の増加となりましたが、これは2010年以来初めてのことです。原子力エネルギーが世界全体のエネルギー消費に占める割合は、1984年以来最低の4.4%となりました。

水力発電量の伸びは過去の平均水準を下回る2.9%増となり、世界全体のエネルギー消費に占める割合は6.7%となりました。

再生可能エネルギーは―発電ならびに輸送において―2013年も引き続き増加し、世界のエネルギー消費に占める割合は10年前の0.8%から増え、過去最高の2.7%となりました。

世界全体では、風力エネルギーの伸び(+20.7%)が再び、再生可能エネルギー発電の伸びの半分以上を占めました。太陽光による発電量は風力発電量の伸びを上回り急速に増加しました(+33%)が、全体として再生可能エネルギーの生産量は少ないものでした。

世界全体のバイオ燃料生産量は、ブラジルと米国という最大生産国2ヵ国における生産増に牽引されたものの、過去の平均水準を下回る6.1%増(日量8万バレル原油相当量)となりました。

ご参考:

『BP世界エネルギー統計2014』は以下のウェブサイトでご覧いただけます。
上記のウェブサイトには、印刷版の最新の『BP世界エネルギー統計』に記載されている図表のほか、以下のような追加情報も含まれています。

 多くの項目に関する1965年以降の過去データ

 天然ガス、石炭、水力、原子力エネルギー、電力供給、再生可能エネルギーに関する追加データ

 石油、天然ガス、液化天然ガス(LNG)の換算ツール

 BP統計のPDF版、図表・地図・グラフのパワーポイント版スライド、および諸データのエクセル・ワークブック

 地域別ファクトシート

 映像とスピーチ
 

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BPジャパン株式会社  Eメール:info.japan@bp.com