BP、配当金支払いを再開; 長期成長による価値実現に投資;北米精製部門を削減予定

2011年2月01日
BP p.l.c.(ビー・ピー・ピーエルシー)
BPは、本日、メキシコ湾原油流出後の2010年6月から停止していた四半期配当金の支払いを再開する予定であると発表しました。また、株主の皆様にとってより高い価値を実現させるための戦略提携を開始しました。この戦略提携は、新たな資源の獲得と長期的成長の機会に対する投資を増大させ、資産管理をより積極的に行うことで実施されるものであり、進歩的な配当金支払い方針の再開を支える基盤となるものです。この戦略提携との整合性を保ち、世界の変化する需要に対応するかたちで、BPは米国の石油精製部門の半数を売却する方針も発表しました。 

本日この後、投資家の皆様に向けた最新発表の中でBPは改めて申し上げる予定ですが、当社にとって当面の最優先課題は、世界クラスの安全管理とオペレーション上のリスク管理を、全社の業務に対する取り組みの中心に据えるだけでなく、すべてのオペレーションに一貫した体制として、社内にしっかりと定着させる作業を終えることであります。またBPは、メキシコ湾原油流出に起因する当社の責任、およびテキサスシティ製油所に関連する当社の責任のすべてを果たすことを改めてお約束いたします。その過程で、原油流出で学んだ教訓を全社で生かし、こうした教訓が業界ならびに世界各国の政府と十分に共有されるようにすることもお約束します。 

この他にも、当社への信頼を取り戻し、株主の皆様にとって価値の持続的な増大を実現するという課題に対する取り組みも開始いたします。 

「2010年は、メキシコ湾における悲劇的な事故と原油流出で記憶に残る年になると思います。また、その結果、BPが過渡期にある企業であることもはっきりしています。当社は安全性、健全性、持続性を高め、一層信頼できる価値の高い企業として、原油流出という出来事から立ち直る所存です」とBPグループ最高責任者のボブ・ダッドリーは述べています。
「オペレーション上のリスクを軽減し、原油流出に起因する当社の義務を果たすためには、さまざまな改革が必要だと分かりましたが、こうした改革が進むにつれて2011年は立て直しと地固めの年になるでしょう。しかし同時に、会社を新しくつくり直す機会が与えられる一年にもなると思います。当社の事業形態を現状に合わせて調整し、株主の皆様にとっての価値を高めることに力を注ぐチャンスなのです」 

BPは探鉱への投資を大幅に増加し、上流事業の重点を、石油・天然ガスの主要堆積盆に存在する大規模な開発機会に置く方針です。パートナーシップにより能力と経験が大幅に高まる場合は、共同事業を新たに設立する機会を模索する所存です。また今後も、企業の成長につながる資産の構築に焦点を合わせ、当社より他社にとって価値が高い資産の売却を進める方針です。そうすることで、株主の皆様にとって新しい価値が提供されることになるのです。 

下流事業では、世界のエネルギー需要の変化により良く対応できるように事業を再編する予定です。開発途上国と新興国市場における成長機会に重点を置きながら、一方、経済が成熟した地域では事業の合理化を進め、的を絞った事業展開を行うことになります。 
BPは本日、米国の製油所2ヵ所(テキサスシティおよびカーソン、ならびにこれに付随する販売事業)を売却する一方で、競争力が高い他の米国製油所は、引き続き精製能力の向上を図るとの方針を発表しました。2ヵ所の製油所は継続事業として売却する予定です。この売却には監督官庁などの承認が必要ですが、2012年末までに完了する見込みです。また、BPは、2005年に起こったテキサスシティ製油所の爆発事故後にBP社米国製油所独立安全調査委員会(BP US Refineries Independent Safety Review Panel)から出された勧告を実施する所存であると改めて述べています。 

2010年第4四半期ならびに年度全体の決算発表に合わせて、BPは2010年第4四半期の配当金を一株につき7セント支払うと述べました。

この決定について、BP会長カール・ヘンリク・スバンベリは次のように述べています。「今こそ、株主の皆様に配当金の支払いを再開するにふさわしい時だと思います。当社の堅調な財務基盤ならびに業績を反映するのにふさわしい配当金レベルに設定しましたが、メキシコ湾における当社の義務を十分に果たしながら財務の柔軟性を維持する必要性も認識しています」。BPは、会社の状態が改善されるのに合わせて、配当金額も増加させる方針だと述べています。 

基本的な[訳注:メキシコ湾原油流出事故の影響を考慮しない]2010年第4四半期の再取得原価利益は、営業外項目と時価評価会計の影響を含めて、44億ドルとなりました。通年では49億ドルの赤字を計上しましたが、これにはメキシコ湾原油流出に関連する税引き前費用409億ドルが含まれています。

BPは2011年末までに300億ドルを上限とする資産売却を実施するとの目標達成に向けて着実に前進しており、2010年末までに総額およそ220億ドルの資産売却契約を締結しました。これまでに合意した資産売却が完了すれば、現在の簿価の2倍以上に相当する売却益が実現する見込みです。資産売却プログラムには、今後主流となる上流事業プロジェクトでBPが保有する資産は含まれていません。そのため、BPの資産規模は縮小するものの、潜在的な成長力が高い資産に集約されることになります。 

2011年のBPの石油・天然ガスの生産は、現在進行中の資産売却プログラムや、信頼性向上に向けた長期プログラムが実施されるにしたがい活発化する設備などの定期修理、あるいはメキシコ湾の生産低下などにより影響を受けることになるものと予想されます。2011年の生産は全体で、石油・ガス換算で日量340万バレル程度になるものと見込まれます。2010年第4四半期の生産量は2009年より9%低い、日量平均367万バレル(石油・ガス換算)でした。これは、とりわけ北海とアンゴラで定期修理が増えたことや、メキシコ湾の掘削延期が長引いている影響によるものです。

BPは2010年、買収および資産売却を除き、追加埋蔵量106%を確保しました。これにより、当社は18年連続で100%を超える追加埋蔵量の確保を実現しました。また、BPの追加資源量(resource replacement ratio)は470%となりました。このように新たな資源を獲得していることにより、BPが保有する資源の寿命は43年から48年に延びています。2010年末までに、15のプロジェクトに関して最終的な投資決定が下されました。 

2010年、BPはさまざまな契約を締結し、世界各地の堆積盆に存在する資源の鉱区権益を新たに獲得しました。ブラジル、南シナ海、インドネシア、アゼルバイジャン、英国、そして2011年に入ってからはオーストラリアなどがその例です。また、政府の承認を得ることが条件ですが、アンゴラもこれに含まれます。 
ロスネフチとBPの画期的な提携が2011年1月に発表されましたが、これは世界有数の炭化水素堆積盆において、双方に利益となる関係を基盤にして重要な地位を確保するというBPの戦略を一歩前進させた重要な提携です。この提携により、ロシア領北極海で事業を展開する世界有数の機会がBPにもたらされますが、両社はこの他にも国際協力の機会を模索することで合意しました。TNK-BPは引き続き堅調な業績をあげています。同社は、未開発地域のプロジェクトからの生産量が伸びるにつれて国内生産量が増加しているだけでなく、国際的な事業も発展させています。また同社は今後も引き続き、ヤマル半島の開発に向けた準備など、長期的な成長を目指す方針です。

2011年の内部資本支出は、2009年の182億ドルから増加し、200億ドル程度になるものと見込まれます。BPは、高水準の流動性バッファーを維持する、あるいは負債比率を10~20%に低下させるなどの方法で、財務の柔軟性を保持する方針です。2010年末時点で保有していた現預金は総額180億ドル以上にのぼります。 

BPでは、今後も引き続き、安全管理とオペレーション上のリスク管理が最優先課題となります。この課題は、新たに設置されたセイフティ・アンド・オペレーショナル・リスク部門(Safety and Operational Risk organization)が先頭に立ち、現在も全社共通で実施されているオペレーティング・マネジメント・システム(OMS)を通じて推進されることになります。BPは2011年の業績管理プロセスを新たに導入しましたが、この中で当社は、全従業員に対して安全・法令順守・リスク管理という3つの優先項目に徹底して注力するよう求めています。また、下請け業者の管理方法についても幅広く見直しているところです。 

上流事業では、BPの成長に向けた体制は「量より価値」の実現に重点をおいたものになる方針です。こうした体制は、資産ポートフォリオを積極的に管理し、新たな資源の獲得や増えた探鉱活動に投資することで実現されます。また、石油・天然ガスの主要堆積盆においては、投資先を正しく選択することで、BPのプレゼンスを高めたり維持したりすることも必要です。BPのこうした取り組みは、国営石油会社を含むパートナーとの親密かつ持続的な関係によって支えられることになります。

現在BPグループが展開している上流事業としては以下が挙げられます。ロシアにおける比類なき地位;北海、アンゴラ、メキシコ湾深海部を含む米国における業界有数の資源保有量;北アフリカ、カスピ海、極東、トリニダードにおける確固たる地位。当社は今後も引き続き新たな資源獲得の機会の確保に努めます。今後6年間、BPは合計32のプロジェクトを立ち上げる予定です。これらのプロジェクトにより、2016年末までに日量100万バレル程度の生産量追加が見込まれますが、その結果、大量のキャッシュフローが生み出され、多大な価値が創出されることになります。

世界の下流事業については、整理統合を進めると同時に、会社の成長と十分な収益につながる、高い業績を上げられる資産と事業を中心に展開する方針です。米国の2ヵ所の製油所の売却により、BPの石油精製能力は国際石油メジャーのなかで最小となりますが、製油所の数は減るものの、残る製油所とそれに付随する販売網は、その規模が拡大され質も向上されます。米国以外では、引き続きガソリンスタンドの販売網を増強し、アジアなど成長性の高い市場で新たな投資機会を模索する方針です。また、高業績を上げている潤滑油ならびに石油化学製品事業については、今後も引き続き拡大を予定しています。 

「事故に関連する当社の義務をすべて果たすとお約束しましたので、これからは、将来に向けた投資を増加するべく、再び会社に焦点を合わせていく所存です。リスク軽減、探鉱、新規プロジェクト、新興経済国、新たな戦略パートナーシップに対して投資を進めていきます」とダッドリーは述べています。「そうすれば、より安全で健全性の高いBPを築くことができると確信しています。正しいことを実行して成功させることで、長期的な価値を再構築し信頼を取り戻す、そういう企業を築き上げるのです」。